2027年大河『逆賊の幕臣』新キャスト6人発表!小栗忠順を支える人々とは?
2027年のNHK大河ドラマ『逆賊の幕臣』に、新たな出演者6人が加わることが発表されました!
今回登場するのは、主人公・小栗忠順(おぐりただまさ)や、そのライバルとして描かれる勝海舟(かつかいしゅう)を身近で支える人々です。
幕末といえば、坂本龍馬や西郷隆盛、新選組などを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。しかし、歴史を動かしたのは有名人ばかりではありません。
家族や家臣、領地の人々もまた、激動の時代を生き抜いていました。
今回は、新キャスト6人の役柄とともに、小栗忠順を取り巻く人間関係や歴史的背景を、初心者の方にもわかりやすく紹介します。
対象読者:歴史初級者
読了時間:約9分
『逆賊の幕臣』の新キャスト6人と番組ロゴが発表
2026年8月28日、NHKは2027年大河ドラマ『逆賊の幕臣』の追加キャスト第6弾を発表しました。
今回発表されたのは、主人公・小栗忠順と勝海舟、それぞれの家に関わる6人です。
幕末の政治や外交という大きな出来事だけでなく、家庭や主従関係、領地の暮らしにも目を向けた顔ぶれとなっています。
まずは、新たに発表された出演者を確認してみましょう。
新たに発表された出演者6人は?
今回発表されたキャストと役柄は、次のとおりです。
| 出演者 | 役名 | 主人公との関係 |
|---|---|---|
| 瀧内公美 | たみ | 勝海舟の妻 |
| 齋藤潤 | 小栗忠道(悌次郎) | 小栗忠順の養子 |
| 飯尾和樹 | 建部政醇 | 小栗の妻・みちの父 |
| 草川拓弥 | 荒川祐蔵 | 小栗の従者・側近 |
| ANI | 武笠祐左衛門 | 小栗家の家老格 |
| 甲本雅裕 | 佐藤藤七 | 小栗家領地の名主 |
※2026年8月28日の発表内容に基づきます。
今回の特徴は、幕府の重職や著名な志士ではなく、主人公たちの身近にいる人々が中心となっていることです。
小栗家の跡取り、家政を支える家臣、領地を預かる名主。そして、勝海舟の妻。
それぞれの立場から幕末を見つめることで、歴史上の人物がより身近に感じられるかもしれません。
主人公・小栗忠順とはどのような人物?
あけぼの姫そもそも、主人公の小栗忠順とは、どのような人物なのでしょうか?
小栗忠順は、1827年(文政10年)に生まれた江戸幕府の旗本です。「小栗上野介(こうずけのすけ)」という呼び名でも知られています。
1860年(万延元年)には、日米修好通商条約の批准書交換のために派遣された遣米使節団に参加。アメリカの社会や産業を実際に見聞しました。
帰国後は勘定奉行などの要職を歴任し、幕府の財政や軍事制度の改革に取り組みます。
特に重要なのが、フランスの技術を導入して進めた横須賀製鉄所の建設です。ここでいう「製鉄所」は、鉄を製造するだけの施設ではありません。船の建造や修理、機械の製作などを担う近代的な工業施設でした。
小栗は、幕府の政治体制を維持しながら、日本を近代化しようとした人物の一人だったのです。
しかし、1868年(慶応4年)、江戸幕府が崩壊へ向かうなか、小栗は新政府側によって処刑されました。
幕府のために尽くした人物が、新しい時代には敵と見なされてしまう。この歴史的な転換こそ、『逆賊の幕臣』という作品を理解する重要なポイントです。
番組ロゴも公開!放送開始は2027年1月10日
あけぼの姫追加キャストと同時に、番組ロゴも発表されました。
番組の正式名称は『逆賊の幕臣』。主演の松坂桃李さんが小栗忠順を、大沢たかおさんが勝海舟を演じます。
放送開始は2027年1月10日(日)の予定です。ここで気になるのが、「逆賊」という言葉ではないでしょうか。
逆賊とは、一般に主君や朝廷、国家の権力に背いた者を非難して呼ぶ言葉です。しかし、誰を逆賊と呼ぶかは、その時代の政治的な立場によって変わることがあります。
小栗は幕府に仕え、その存続と改革に力を尽くしました。一方、幕府を倒して新しい政権をつくろうとする勢力からは、対立する存在でした。
同じ人物でも、立場が変われば評価が変わる。
ドラマのタイトルには、そんな歴史の複雑さを考えるきっかけが込められているように感じられます。
新キャストが演じる6人はどのような人物?
ここからは、発表された6人について詳しく見ていきましょう。今回の人物紹介で興味深いのは、政治の中心で活躍した人だけではないことです。
家族を守る女性、近代的な教育を受けた若者、主家を支える家臣、そして村の代表者。
幕末の変化が、それぞれの暮らしにどのような影響を与えたのか。そんな視点から人物を見ていくと、ドラマをより楽しめそうです。
瀧内公美さんが演じる勝海舟の妻・たみ
あけぼの姫瀧内公美さんが演じるのは、勝海舟の妻・たみです。
勝海舟は、幕末の幕臣として海軍の整備や政治交渉に関わり、1868年(慶応4年)の江戸城開城でも重要な役割を果たした人物です。
しかし、その活躍を支えた家庭の様子は、歴史の教科書ではあまり紹介されません。
ドラマの人物紹介によると、たみは江戸の商家に生まれ、深川で芸者をしていた頃に勝と出会って結婚した女性として描かれます。
若い頃の勝家は決して裕福ではありませんでした。それでも、たみは生活を支え、家族を守る存在となっていきます。
注目したいのは、勝が出世した後の家庭です。
ドラマでは、複雑な家族関係のなかでも、たみが家をまとめていく姿が描かれるようです。
幕末の歴史というと、どうしても男性の政治家や武士に目が向きがちです。しかし、彼らの活動を支える家庭にも、それぞれの歴史がありました。
たみを通して、勝海舟の意外な家庭人としての一面が見えてくるかもしれません。
齋藤潤さんが演じる小栗忠道――近代化を学んだ養子
あけぼの姫齋藤潤さんが演じる小栗忠道(おぐりただみち)は、小栗忠順の養子です。
ドラマの設定では、忠道は小栗の幼なじみである駒井朝温(こまいともあつ)の次男として生まれ、小栗家に迎えられます。
当時の武家社会では、家を存続させるために養子を迎えることは珍しくありませんでした。
現在の感覚では、養子縁組というと親子の関係が中心に思えます。しかし、江戸時代の武家にとっては、家名や家禄、家の役割を次の世代へ引き継ぐ重要な制度でもあったのです。
忠道について特に注目したいのが、横浜仏語伝習所で学んだという点です。
横浜仏語伝習所は、幕末にフランス語やフランス式の軍事知識を学ぶために設けられた教育機関でした。
当時の幕府は、欧米諸国の軍事技術や制度を取り入れようとしていました。忠道のような若い世代には、新しい知識を身につけることが期待されていたのです。
ドラマでは、忠道がフランス語の通訳を務めるほど成長していく人物として紹介されています。
武士でありながら、西洋の言葉や軍事技術を学ぶ。忠道は、江戸時代から近代へ移り変わる時代を象徴する人物として描かれそうです。
飯尾和樹さんが演じる建部政醇――小栗の義父
あけぼの姫お笑いコンビ「ずん」の飯尾和樹さんが演じるのは、建部政醇(たけべまさあつ)です。
建部政醇は、播磨国林田藩の藩主で、小栗忠順の妻・みちの父にあたります。
林田藩は、現在の兵庫県姫路市周辺に領地を持っていた小藩です。
江戸時代の大名というと、広大な領地を持つ有力大名を思い浮かべるかもしれません。しかし、幕府のもとには、比較的小さな領地を治める大名も数多く存在していました。
建部家も、そうした大名家の一つです。
ドラマの人物設定では、建部政醇は珍しい道具や品物を集めることが好きな人物として紹介されています。
娘のみちも品物の由緒や金銭の記録に興味を持ち、細かな記録を残すことが好きな小栗と気が合うという設定です。
ここは、歴史的事実とドラマの人物造形を分けて見たいところです。
建部政醇が林田藩主であり、小栗家と婚姻関係にあったことは歴史的な背景として押さえられます。一方、親子の趣味や細かな会話については、ドラマとしての表現が含まれる可能性があります。
飯尾さんが演じる建部政醇は、幕末の緊迫した物語に、少し親しみやすい雰囲気を加えてくれるかもしれません。
草川拓弥さんが演じる荒川祐蔵――小栗の腹心
あけぼの姫草川拓弥さんが演じる荒川祐蔵(あらかわゆうぞう)は、小栗忠順に仕える従者です。
ドラマでは、常陸国出身の祐蔵が小栗に見いだされ、次第に信頼される側近へと成長していく人物として紹介されています。
そして、1860年(万延元年)の遣米使節にも随行する設定です。
この遣米使節は、日米修好通商条約の批准書を交換するため、幕府がアメリカへ派遣した使節団でした。
使節団はアメリカ軍艦ポーハタン号で太平洋を渡り、ワシントンなどを訪問しました。
一方、勝海舟らが乗り組んだ咸臨丸も太平洋を横断しています。両者は同じ外交事業に関係しますが、乗船した船や役割は異なります。
祐蔵の人物設定で興味深いのは、出身地である水戸の尊王攘夷運動と、小栗が進める近代化政策との間で考え方が揺れるという点です。
尊王攘夷(そんのうじょうい)とは、天皇を尊び、外国勢力を排除しようとする政治思想を指します。ただし、幕末にはさまざまな立場や解釈がありました。
外国から学ぶべきなのか。それとも、外国を遠ざけるべきなのか。
当時の人々が直面した難しい選択を、祐蔵の成長を通して描くことになりそうです。
ANIさんが演じる武笠祐左衛門――小栗家を支える実務家
あけぼの姫スチャダラパーのANIさんが演じるのは、武笠祐左衛門(むかさゆうざえもん)です。
ドラマでは、小栗家の家老格として、家政を支える人物として登場します。
ここで知っておきたいのが、江戸時代の旗本の暮らしです。旗本は将軍に直接仕える武士で、小栗家は2500石の家禄を持つ家でした。
2500石と聞くと、かなり裕福に感じるかもしれません。しかし、家禄が多いからといって、自由に使えるお金が豊富だったとは限りません。
武家には家臣の扶養、屋敷の維持、儀礼や交際など、さまざまな支出がありました。さらに幕末になると物価の上昇も重なり、武家の財政は厳しさを増していきます。
ドラマで武笠は、そんな小栗家の家計や日常の運営を支える、いわば「総務・経理責任者」のような役割を担う人物です。
小栗が幕府の仕事に奔走できた背景には、家を守る人々の存在があったはずです。政治の表舞台では目立たなくても、家を維持することは大切な仕事でした。
武笠を通して、幕末の旗本家の暮らしや経済事情が描かれることにも期待したいところです。
甲本雅裕さんが演じる佐藤藤七――領地を守る名主
あけぼの姫甲本雅裕さんが演じる佐藤藤七(さとうとうしち)は、上野国権田村の名主です。
権田村は、現在の群馬県高崎市倉渕町にあたる地域で、小栗家の知行地(ちぎょうち)でした。知行地とは、武士が年貢などの収入を得る権利を認められた土地のことです。
ただし、知行地を持つ武士が、必ずしもその土地に住んでいたわけではありません。
江戸に暮らす旗本にとって、村の運営や年貢の取りまとめを担う名主は、重要な存在でした。
ドラマでは、佐藤藤七が村の暮らしを守りながら、小栗家との関係を築いていく人物として描かれます。
さらに興味深いのが、54歳で遣米使節に同行するという設定です。
当時、海を渡ってアメリカへ行くことは、現在の海外旅行とは比べものにならないほど大きな出来事でした。
しかも、武士ではなく村の名主という立場からの参加です。なぜ小栗は藤七を同行させたのか。そして、藤七は異国で何を見たのか。
こうした疑問は、幕末の外交が政治家や武士だけでなく、地域社会ともつながっていたことを考えるきっかけになります。
なお、藤七の渡米に関する具体的な経緯や行動については、今後、関連史料を確認しながら詳しく紹介したいテーマです。
新キャストから見えてくる小栗忠順の生涯
今回の出演者発表を見ていると、あることに気づきます。それは、登場人物の多くが小栗忠順の人生の重要な場面と結びついていることです。
遣米使節、幕府の近代化政策、旗本家の暮らし、そして幕府崩壊後の権田村への移住。新キャストの役柄を知ることは、小栗忠順の生涯を理解する手がかりにもなります。
ここでは、ドラマの背景となる三つの歴史的なテーマを紹介しましょう。
遣米使節が小栗忠順の人生を変えた
あけぼの姫1860年(万延元年)、小栗忠順は幕府の遣米使節団に加わり、アメリカへ渡りました。
当時の日本は、1858年(安政5年)に日米修好通商条約を結び、外国との通商を本格化させようとしていた時期です。
しかし、日本と欧米諸国との間には、軍事力や産業技術などの面で大きな違いがありました。
小栗たちがアメリカで見たのは、発達した工場や機械、都市の様子など、日本とは異なる社会でした。
こうした海外経験は、帰国後の小栗が近代化政策に取り組むうえで重要な背景となります。
特に小栗は、横須賀製鉄所の建設を推進し、船舶や機械を国内で製造・修理できる体制づくりに力を注ぎました。
外国の技術を購入するだけでなく、日本国内に技術を根づかせようとしたのです。
ドラマでは、忠道や祐蔵、藤七といった人物が、こうした海外との出会いや近代化の動きを、それぞれ異なる立場から体験することになります。
小栗家を支えた人々にも、それぞれの幕末があった
あけぼの姫小栗忠順は幕府の要職を歴任しましたが、その一方で、一つの旗本家の当主でもありました。
妻や養子、家臣たちとの生活があり、知行地の村々との関係もありました。
今回発表された人物のなかでは、忠道、建部政醇、武笠祐左衛門、佐藤藤七が、そうした小栗家の姿を知る手がかりとなります。
江戸時代の武士は、戦うことだけが仕事ではありません。
家を存続させ、収入を管理し、家臣を養い、領地との関係を維持する必要がありました。
いわば、武家も一つの組織だったのです。
幕末には政治情勢が急速に変化し、従来の身分制度や経済の仕組みも揺らぎ始めます。
その変化は、幕府の上層部だけでなく、家臣や農村の人々にも影響しました。
小栗忠順の政策を知るだけでなく、その周囲にいた人々の暮らしを見ていくことで、幕末という時代をより立体的に理解できそうです。
権田村への移住と小栗忠順の最期
あけぼの姫1868年(慶応4年)、鳥羽・伏見の戦いで旧幕府軍が敗れ、江戸幕府は崩壊へと向かいます。
小栗忠順も幕府の中枢から退き、上野国権田村へ移りました。
権田村は小栗家の知行地であり、現在の群馬県高崎市倉渕町にあたります。しかし、そこで新しい生活を始めようとした小栗を、厳しい運命が待っていました。
同年、小栗は新政府側の命令によって捕らえられ、取り調べを十分に受けることなく処刑されたと伝えられています。
小栗の処刑をめぐっては、なぜ処刑が決定されたのか、どのような政治的・軍事的事情があったのかなど、慎重に検討すべき問題があります。
ここで重要なのは、小栗が幕府の近代化を推進した人物であることと、当時の新政府側から敵視されたことを、分けて考えることです。
後世の評価だけで当時の出来事を判断すると、歴史の複雑さが見えなくなってしまいます。
ドラマでは、荒川祐蔵や佐藤藤七ら、最後まで小栗と関わった人々がどのように描かれるのかも注目したいところです。
まとめ
2027年大河ドラマ『逆賊の幕臣』の第6弾キャスト発表では、小栗忠順と勝海舟の身近にいた6人の人物が紹介されました。
今回の発表から見えてくるのは、幕末の政治だけではない、人々の暮らしや家族の物語です。
最後に、記事のポイントを振り返りましょう。
① 新キャスト6人が発表された
2026年8月28日に発表されたのは、瀧内公美さん、齋藤潤さん、飯尾和樹さん、草川拓弥さん、ANIさん、甲本雅裕さんの6人です。
勝海舟の妻、小栗忠順の養子や義父、家臣、領地の名主など、主人公たちを身近で支える人々が登場します。
② 小栗忠順の生涯を知る手がかりになる
今回の人物たちは、遣米使節、近代化政策、旗本家の暮らし、権田村への移住など、小栗忠順の人生の重要な場面と関わっています。
それぞれの立場を知ることで、幕末の出来事をより深く理解できます。
③ ドラマの人物設定と史実は分けて楽しみたい
大河ドラマは歴史上の出来事や人物をもとに制作されますが、会話や性格、人物同士の関係の描き方には創作が含まれる場合があります。
史実として確認できる部分と、ドラマならではの表現を比べることも、大河ドラマの楽しみ方の一つです。
『逆賊の幕臣』は、2027年1月10日(日)から放送開始予定です。
これまであまり知られてこなかった幕臣たちの姿が、どのように描かれるのでしょうか。
放送が今から楽しみですね!
参考史料・参考文献
一次史料・近世史料
- 『幕末外国関係文書』――幕末の外交交渉や遣米使節に関する史料を収録。
- 『続徳川実紀』――幕末期の幕府の政治動向を調べる際の基本史料。
- 『小栗上野介忠順関係史料』――小栗忠順に関する文書・記録類の総称。個別史料の所在や内容については、今後の関連記事で確認・紹介する。
研究書・参考文献
- 村上泰賢『小栗上野介忠順と幕末維新』――小栗忠順の生涯と業績を理解するための関連研究。
- 横須賀製鉄所・造船所の歴史に関する横須賀市の調査・解説資料。
※史料・研究書は、歴史的背景を調べるための参考資料です。ドラマ独自の人物設定を裏づけるものではありません。

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